手話通訳者から見た要約筆記(者)(上)
日ごろからご一緒することが多い要約筆記者。ご一緒していても、要約筆記者のことはあまりよく知らない、というのが実は現状だったりします。とりあえず辞書で調べてみます。
「要約筆記」…聴覚に障害がある人のために、その場で話されている内容を即時に要約して文字にすること。ノートなどの筆記具を使うほか、OHPやパソコンを利用して、講義や談話などの内容をスクリーンに写し出すなどの方法がある(ATOK大辞泉より)。
だいたいその通りだと思いますが、この「要約」というのがポイント。いわゆる話をまとめる「要約」という意味とは違うかな、と思っています。例えば「2000文字の文章を400文字に要約しなさい」という試験問題に出てくるような「要約」ではないかな、と。最近ではパソコンでやる場合だと要約と言うよりは聞こえたものをほぼそのまま文章化しているイメージです。
「要約筆記」の専門家では無いので間違っていることを言っていたらごめんなさいね。
昔は手書きで、ノートやホワイトボード、大きな集会ではOHCを使ってスクリーンに映し出していましたよね。今でもまだまだ現役だと思います。大学でのノートテイク、も広義の要約筆記に入るでしょうか。ウメも大学時代に経験がありますが、なかなか大変です。手話とは違って(音声)日本語を(書記)日本語にするのですが、やはり話すのと書くのではスピードが違います。そりゃ話す方が早い。ノートテイクに限らずですが、手書きだとどうしても話をまとめないといけないので、「要約」筆記になったのか…専門外のくせにあんまり適当なことを言わないようにします汗
最近ではパソコン&専用ソフト(フリーソフトで作ってくださる方がいるってのがまた素晴らしい)で連携して、聞こえたものをほぼそのまま文章化できたり、その技術を応用してテレビ番組の字幕を作成したり、IT化の恩恵を多く受けている分野だなぁと思いますし、どんどん取り入れてほしい分野でもあります。何より、文字にしてでるので、いわゆる聞こえる人・聞こえにくい人でもメリットを見いだしやすい→「必要」だと思ってもらいやすい・実際にニーズは多いと思いますが…、というのも強みだと思います。だからといって要約だけで手話通訳が要らないと言いたいわけじゃ無いですよ。
(続く)
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