オスプレイとかトクホとか
琉球新報に「オスプレイの手話広がる」という記事が載っていました。「両手の人さし指を突き立てプロペラのように回した後、既存の飛行機の手話と組み合わせた」表現が、沖縄のろう者の間では自然に広まっているそうです。なるほど、確かにその通り。次回からその表現を使ってみます。
手話表現でも新しい単語とか略語とか、難しいものがたくさんあります。最近ではノーベル賞で話題の「iPS細胞」。これはそのまま表現するしかないのですが、日本語訳では「人工多能性幹細胞」というそうです。ちなみに今「へぇ!」と思ったのは、最初の「i」だけ小文字なのは、アップル社のiPhoneとかiPadとかの「i」の小文字の表現をまねたそうです。へぇ!
昨日NHKスペシャルで「iPS細胞」の山中教授の特集が組まれていました。ウメはお風呂ワンセグでほぼ音声だけを聞いていたのですが、その中で(記憶が曖昧ですが)「オタマジャクシから採取した細胞を培養して”チョウ”の細胞に変化させることができました」という一説がありました。おそらく「蝶」という意味なのですが、最初は「腸」に思えて仕方がありませんでした。あ、その細胞を人間の腸に移植して…と。こんな感じで混乱してしまうこともあります。
時事略語リストなるサイトがありました。google先生で検索して最初にでてきたサイトです。この辺はニュースなどを扱う手話通訳者にとっては必須な知識です。と、言っておきながら自分がそうかと言われると自信がありません。だいたいニュースでは略語と正式名称を両方紹介するので、せめてそれをきっちり表現出来るようにならなければいけません。
最近流行の「トクホのコーラ」。飲んだことありますか?数回飲みました。普通に美味しいですが、これで痩せるとは思いません。そこはまぁいいんですけど、この「トクホ」は「特定保健用食品」の略です。辞書で意味を調べますと「その摂取によって特定の保健に役立つことが期待できる旨の表示を厚生労働省が許可した食品」とあります。
さて、じゃあ講演かなんかで「最近、トクホのコーラ流行ってますよね。アレって実は…」(正式名称は言わない)と聞いた時、どう通訳するのが良いでしょうか。「トクホ」と指文字だけでやるか、「特別/保険」と漢字の表現を代用するか、「特定保健用食品」と補足するか…。この辺りはケースバイケースだと思いますが、こういう「あれ、どうしたら…」というのは良くあります。いずれにしても「トクホ」なるものがどういうものであるのか、分かっていないと最善の対応はとれません。
幅広い知識が必要ですね。それを手話通訳者がどこまで押さえるか、どこから専門の領域として専門家に委ねるか…この辺もなかなかすぐに答えが出ない問題だと思います。
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