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2010年6月 1日 (火)

被告人質問の通訳 その2

続いて検察官から被告人への質問です。
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 検察官「それでは検察官から。質問をよく聞いて答えてください。あなたは弁護士からの質問に答えて、二度と南極海でのキャンペーンには参加しないということでしたね」
 被告「イエス(はい)。おそらくないと思います」
 検察官「『おそらく』というと、決意したほどではないと?」
 被告「20年先のことまでは、断言できません」
 検察官「どういう理由でいま、そのように(二度とSSの活動に参加しないと)考えているのですか」
 被告「自然保護活動では、ほかにも私が参加できる活動があるからです」
 検察官「反捕鯨活動として、南極海以外での活動は続けるのですか」
 被告「現段階では、どのような活動をするか、はっきりと決めていません」
 検察官「SSのメンバーではあり続ける?」
 被告「分かりません」
 検察官「逮捕されてからきょうまで、けっこう時間がありましたね」
 被告「はい」
 検察官「人生の中でのSSの位置づけや、これから先のことを考えたと思いますが、まだ結論は出ていないと?」
 被告「いま、本を執筆中で、半分くらいまで執筆を終えました。ニュージーランドに戻ったら、さしあたって執筆を続けます。その後の行動は、まだ決めかねています」
 検察官「SSの南極海でのキャンペーンは、適法だったと思っていますか」
 被告「それがどれほど適法かということについては、捕鯨活動自体が、どれほど適法であるかと同様だと思います」
 検察官「あのね、目的が正当でも、手段が不当であることもあります。SSの手段は、不当だと思いませんか?」
 検察官「端的に聞きたいのはね、あなたがSSの南極海キャンペーンを今後、やらないだろうと思うのは、それが不当、不法だと思うからなのか、どうなのかということです」
 被告「私が貢献しうる分野、活動がほかにもあると思います。ただ、今のところは断言できません」
 検察官「あなたは、『人を傷つける活動と分かっていれば、そんなことはしない』と弁護人の質問に答えていますね?」
 被告「その通りです」
 検察官「いま現在のあなたの知識で、おなじような活動をしようと誘われたら、『人を傷つけるから』という理由で、『やらない』という判断になりますか?」
 検察官「酪酸(らくさん)という物質それ自体が、人を傷つける可能性があったということは、起訴前の取り調べで、検察官から聞かされたことはありませんでしたか」
 被告「はい。確かに検察官からそう言われました」
 検察官「その際、ILO(国際労働機関)やWHO(世界保健機関)が関与してつくっているデータを見せられましたよね?」
 被告「はい」
 検察官「そのデータを見てもなお、酪酸は人を傷つけるものではない、といま現在も考えているのですか」
 被告「私が資料で見せられた濃度の酪酸なら、人を傷つけることはあると思います」
 検察官「資料では濃度について触れていなかったのでは?」
 被告「私の理解では、純粋な酪酸でした」
 検察官「酪酸の濃度で、危険性に違いがあると理解していると?」
 被告「そうです」
 検察官「過去のSSのキャンペーンで、酪酸で日本人船員(乗組員)にけが人が出たと、取り調べの際に検察官に聞かされましたか」
 被告「はい」
 検察官「この公判で、検察官が弁護人に開示した証拠にも、酪酸の被害に触れたものがありますが、それについては聞いていますか」
 被告「ノー(いいえ)」
 検察官「弁護人からは聞いていないと?」
 被告「いま、検察官がおっしゃった特定の証拠については、覚えていません」
 検察官「ホエール・ウォーズの中でも、日本側が『酪酸でけが人が出た』とアナウンスする場面が、はっきり映っていますが、それは見ていないのですか」
 被告「はい。私が初めて見たのは、検察官が取調中に見せてくれたものです」
 検察官「あなたのいまの知識では、ホエール・ウォーズの中で、そういう場面があったのは知っていますね?」
 被告「はい」
 検察官「弁護士への答えとして、『SSは酪酸で人を傷つけたことはない』と言っていましたね?」
 被告「はい」
 検察官「日本側が何を言おうと、それはウソだと思っているということですか?」
 被告「違います」
 検察官「では、『SSが酪酸で人を傷つけたことはない』と言ったのは、なぜ?」
 被告「それが団体(SS)の見解だからです。それに私は、詳しい事情を知りません。私は見せてもらったものだけしか知りません」
 検察官「この場では、団体の見解ではなく、あなた自身の見解が聞かれているのです。理解していますか?」
 被告「はい」
 検察官「だとすると、弁護士の質問に対する答えは、訂正すべきではないですか?」
 被告「…具体的に、どの供述ですか?」
 検察官「『SSが酪酸で人を傷つけたことは過去にない』と言った、そのことです」
 被告「…。私はiPod(アイポッド、携帯音楽プレーヤー)で見せていただいた以外のことについては知りません。そもそも、私の行為で、ああいったけが人が生じたとは思っていません」
 検察官「今回のキャンペーン以前のことは知らないと?」
 被告「はい。酪酸の被害については、iPod以外のことは知りません。それ以来、ずっと拘束されているので」
 検察官「あのね、酪酸で過去にも被害が出てたかどうかは、大事なことだと思いますが、あなたはその点について、確認しようと思わなかったの?」
 被告「いいえ。過去に酪酸による被害について聞いたことがなかったので、聞きませんでした」
 検察官「つまり、検察官や船員から(酪酸は危険だと)言われたことは、軽くみて、聞き流していたということ?」
 検察官「事件当時のことで確認しますね。さっきの話では、酪酸で人をけがさせることは、過去にはあるとは聞いてなかったんですね?」
 被告「はい」
 検察官「SSのメンバーはいっぱいいると思いますが、彼らも酪酸で人をケガさせる可能性は気にしていなかったと?」
 被告「そうです。それに、安全なものだと説明されていました」
 検察官「酪酸で人を傷つけたことが過去にあったのかどうか、あまり気にならなかったのですか。あなたがそれを確認しようと思ったのか、それとも聞き流していたのか、その確認です」
 被告「私にとっては、懸念の対象です」
 検察官「きょう、この法廷では、正直に本当のことを話している?」
 被告「はい」
 検察官「日本で逮捕されてから、起訴されるまでの取り調べでは、本当のことを話していた?」
 被告「はい」
 検察官「取り調べの際に、あえて事実と違うことをいったことは?」
 被告「いいえ(ありません)」
 検察官「あなたの供述調書は、通訳人が英語で通訳して、あなたに内容の確認をしましたね?」
 被告「はい。納得いく内容でした」
 検察官「自分の言い分として、『これは間違いない』と署名しましたね?」
 被告「はい」
 検察官「この公判の1日目に、検察官が供述調書の内容を説明しましたが、何か『違う』というところがありましたか」
 被告「覚えている範囲内では、ありません」
 検察官「弁護側が供述調書の一部の内容について(信用性を)争うとしていますが、調書にはあなたの言い分が書かれていますね?」
 被告「そうだと思います」
 検察官「事件に使ったランチャーは誰の指示で用意しましたか」
 被告「たくさんの人が参加した(SSの)ミーティングでランチャーを使うことになりました」
 検察官「代表に指示されたのではないですか」
 被告「ポール・ワトソン(容疑者)もミーティングに参加していました」
 検察官「ポール・ワトソンがリーダーですね?」
 被告「はい」
 検察官「2月11日の事件前、ポール・ワトソンから直接指示を受けたことはありますか」
 被告「2月10日ごろだと思いますが、はっきり覚えていません」
 検察官「どういう指示を受けたのですか」
 被告「色々な指示がありましたが、通常、多くの場合は航海士から指示をされました。ただ指示の出所はポールだと思います」
 検察官「ポール・ワトソンの指示に関して述べられている供述調書がありますが、内容に間違いはありませんか」
 被告「(この場で)具体的に言ってもらえれば、正確に答えます」
 検察官「『供述調書の内容に間違いがないことを確認して、署名した』と証言してますよね?」
 被告「はい」
 検察官「ポール・ワトソンの指示について、言いにくい事情があるのですか」
 被告「あります」
 検察官「どういう事情か言ってもらえますか」
 被告「いいえ。拒否します」
 検察官「取り調べの中でも言いにくいことには『ノーコメント』を繰り返していましたね?」
 被告「はい」
 検察官「そのことで検察官が暴力を振るったり、怒鳴ったりしたことはありますか」 
 被告「ありません」
 検察官「事件前にランチャーを何回ぐらい撃ちましたか」
 被告「覚えていませんが、多数回撃ちました」
 検察官「(ベスーン被告が船長を務めたSS抗議船の)アディ・ギル号から撃ったのですか」
 被告「そうです」
 検察官「アディ・ギル号以外から撃ったことはありますか」
 被告「ありません」
 検察官「何を狙って撃ったのですか」
 被告「氷山です」
 検察官「(事件当時、ランチャーを撃つ際に乗船していた)ゴムボートと、アディ・ギル号とでは揺れ方が違うのじゃないですか。ゴムボートでは何回撃ちましたか」
 被告「分かりません」
 検察官「ボートから第2昭南丸までは15メートルぐらい離れていましたね?」
 被告「はい」
 検察官「酪酸(らくさん)入りの瓶の重さはどれくらいですか」
 被告「450グラムぐらいです。推測なので、もう少し重いかもしれません」
 検察官「15メートル先の壁にビール瓶を力いっぱい投げつけたら、瓶の破片や中身は相当広く飛び散るのではないですか」
 被告「壁にぶつかると、威力は円形に波及して吸収されます」
 検察官「ホースで壁や車に水を掛けたことはありますか」 
 被告「あります」
 検察官「壁に当たった水が跳ね返り、自分にかかったことは?」
 被告「ありません。それにホースの水と酪酸入りの瓶は性質が違います」
 被告「(ビニール袋を)開けなくていいです」
 検察官「(船内に散らばった)破片の分量はこの程度だと思いますか」
 被告「もっとあると思います。(袋に入っている破片は瓶全体の)半分程度だと思います」
 検察官「これは瓶が命中したところの近くから回収しました。半分ぐらいがもっと広範囲に飛び散ったことになりますね」
 被告「はい」
 検察官「瓶の破片や酪酸が近くにいた人に当たったのでは?」
 被告「いいえ。(近くにいた人は、船の)はりの後ろに移動していました」
 検察官「第2昭南丸とアディ・ギル号の衝突の後、大きな船にぶつかる夢を見たそうですね?」
 被告「はい」
 検察官「それでもゴムボートに乗り、日本の船の前を横切ったりしていますね?」
 被告「はい」
 検察官「ロープは(第2)昭南丸のスクリューに絡ませるためのものですか」
 被告「そうです」
 検察官「アディ・ギル号で航海していたときも、スクリューにロープなどがからまって立ち往生したことはありませんか」
 被告「はい。(あります)」
 検察官「酪酸(らくさん)やそれ以外のものをランチャーではなく手で投げたことはありますか」
 被告「ノーコメント」
 検察官「法廷で事件当時のVTRが流れました。そこでは酪酸を投げたのが1回しか確認できませんが、4、5回撃ったというが、どの時点で撃ったのですか」
 被告「その時点の10分くらい前ではないでしょうか」
 検察官「ほかの場面と勘違いしているのでは?」
 被告「そうかもしれません」
 検察官「昭南丸などの妨害指示は、(SS代表のカナダ人)ポール・ワトソン=容疑者(59)=の指示ですか」
 被告「恐らくそうだと思いますが、確信は持てません」
 検察官「ポール・ワトソンから直接指示を受けていたわけではないということですか」
 被告「メンバーの1人から受けていました」
 検察官「酪酸が手についてもけがをしないかもしれないが、目に入ればダメージを受けるとは思いませんでしたか」
 被告「その可能性はあると思います」
 検察官「被害者の○○さん(法廷では実名)はどこにいたと思いますか」
 被告「私が見たのは3人です。(○○さんは)3人のうちの1人ではないと思います」
 検察官「(写真を示しながら)あなたが酪酸を撃ったときに、第2昭南丸の乗組員がインパルス銃(放水に使う機器)を撃ってきた場面ですね」
 被告「はい」
 検察官「この中のこれが○○さんといえますか」
 被告「服装を覚えていません」
 検察官「この中には○○さんがいないのが分かりますか」
 被告「服装を覚えていません」
 検察官「(調査捕鯨船団側に)破いたネットの賠償金が払われていることは知っていますか」
 被告「はい」
 検察官「あなたが払ったのですか」
 被告「シーシェパードなのか、私の弁護士なのかは分かりません」
 検察官「第2昭南丸に乗り込むことをポール・ワトソンと相談しましたか」
 被告「はい」
 検察官「ポール・ワトソンからはどんな指示が?」
 被告「アディ・ギルが沈んだ次の日、電話で話しました。『アディ・ギルの乗組員をオーストラリアまで送ってほしいと第2昭南丸に提案しては』と言われました。第2昭南丸がアディ・ギルを沈めたので」
 検察官「第2昭南丸の船長を“市民逮捕”しようという提案については話しましたか」
 被告「はい」
 検察官「第2昭南丸が受け入れてくれないから、暗闇に紛れて侵入しようとしたのですね?」
 被告「はい」
 検察官「ジェットスキー(水上バイク)に『アニマルプラネット』のカメラマンを乗せるのは誰のアイデアですか」
 被告「分からないです」
 検察官「ポール・ワトソンに、『危ないから乗せたくない』と言ったのでは?」
 被告「カメラマンに(直接)言いました。選択権は私に委ねられていました」
 検察官「ニュージーランドの法律に『公共の場で合理的な理由なく刃物を所持すれば処罰の対象とある』という法律があるが知っていますか」
 被告「知りませんが、そのような法律があって当たり前だと思います。正当な理由の中身にもよりますが」
 検察官「船への侵入にあたり網を破るためにナイフを持つことは正当なのですか」
 被告「当時は乗船することが自分の信条にかなうものだと考えていました。ナイフがなければ乗船できませんでした」
 検察官「2月11日に酪酸を撃ち込む前にも、赤いペイントの入った瓶を撃ち込んだことがあるのでは?」
 被告「ノーコメント」
 検察官「1月6日にアディ・ギルから(視界を奪って妨害するための)緑のレーザーを日本側に発射したことがあるのでは?」
 被告「分かりません。そのようなことはなかったと思います」
 検察官「アディ・ギルではありませんか」
 被告「これはアディ・ギルです」
 検察官「グリーンのレーザーを発射していませんか」
 被告「そうだと思います」
 検察官「同じ1月6日に、日本側の船に向かってロープを投げたことはありませんか」
 被告「ノーコメント」
 検察官「(SSの母船)スティーブ・アーウィン号に乗っているとき、ポール・ワトソン容疑者と直接会ったり、話したりしたことはありますか」
 被告「はい」
 検察官「アディ・ギル号に乗っているとき、ポール・ワトソンとは、無線で話したりするわけですか」
 被告「はい」
 検察官「第2昭南丸に侵入することは、ポール・ワトソンと相談して決めたわけですね?」
 被告「はい。確かに、ポール・ワトソンとの話し合いの後に決まったことです。ただ、そのとき、彼から確認されたことは『(ベスーン被告の)個人の判断で行う』ということです。私が判断し、全責任を私が負う、ということです」
 検察官「テレビに撮影させるのは、誰が決めたのですか」
 被告「私です」
 検察官「スタッフとの打ち合わせはあった?」
 被告「そうです」
 検察官「あなたは検察官の取り調べの際に、『テレビのスタッフに撮影させるのは、自分が決めたのではない』と述べていませんか」
 被告「いや、そうは言っていないと思います」
 検察官「ポール・ワトソンと会ったことはありますね」
 被告「はい」
 検察官「甲46号証、写真番号273を示します…」
 検察官「これは2月11日に、スティーブ・アーウィン号を撮影した写真であることは分かりますね?」
 被告「ノーコメントです」
 検察官「中央に写っている、白髪の男性は誰ですか」
 被告「ノーコメント」
 検察官「ポール・ワトソンではありませんか」
 被告「ノーコメント」
 検察官「この前、この法廷で見たビデオに、船員(乗組員)が痛がっている場面がありましたね?」
 被告「はい」
 検察官「船員が演技しているように見えた?」
 被告「ノー(いいえ)」
 検察官「あなたは『日本側のインパルス銃(放水用の機器)に何か化学物質が入っていたのでは』と述べていますね」
 被告「はい」
 検察官「でも、この前に証言した船員は、『水だ』と述べていたのを覚えていますね。それは、船員がウソをついたと考えていますか」
 被告「…インパルス銃に水を入れて、反対活動を阻害することには、意味はありません。それに中身が水なら、私にとっては驚きです」
 検察官「船員がウソをついていると考えていると?」
 被告「あるいは、間違っているか、誤解しているかです」
 検察官「SSのメンバーにまた会うことがあったら、酪酸を使うことに、賛成しますか、それとも反対?」
 被告「おそらく、賛成しないと思います」
 検察官「薄い酪酸であれば、日本船に撃ってもかまわない、と考えていますか?」
 被告「はい。安全な濃度なら撃ってもかまわないと思います。ただ、安全でないとしたら、私は一切、かかわりあいたくない」
 検察官「日本船に、くさい物をぶつけてもかまわないと考えていると?」
 被告「もし、その船が違法行為をしているとすれば、かまわないと思います。それが傷害を引き起こすとすれば、いいことではありません」
 検察官「アディ・ギル号の所有は、アディ・ギルさんでいいわけですね?」
 被告「はい」
 検察官「アディ・ギルさんという人が、船の借金を払ってくれたんですね?」
 被告「金銭的なことについては、発言したくありません」
 検察官「アディ・ギルさんがお金を払ってくれたから、あなたはSSの活動をしていたのでは?」
 被告「違います」
 検察官「以上です」

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